ガラクトオリゴ糖（以降GOS）は、乳糖由来の機能性食品原料であり、プレバイオティクスとして腸内環境の改善に役立つことが知られている。ヤクルト薬品工業社はGOSのリーディングカンパニーであり、ブランド名オリゴメイト^®を製造販売している。兼松ケミカル（以降KCC）は2006年より同原料の輸出総代理店を務めており、長期にわたり拡販をサポート、現在ベトナムにおいては育児粉乳向けを中心に販売、成長している。

この度、新たなマーケットであるベビーフード向けの展開するため、ベトナムでのGOS販売パートナー、潜在客先を訪問し、日本の商品トレンド、エビデンスに基づく腸内環境改善効果について紹介を行った。

〇世界のＧＯＳ市場と成長

Vision Research Reports社調査によると、健康食品市場において成長が見込まれる原料であり、市場規模は2022年でおよそ10億ドル、2032年には24億ドルと予想されている。本成長は消費者の健康志向の需要が高まることで、腸内環境の改善による免疫機能向上の利点の認知拡大による影響が大きいとされている。GOS は栄養補助食品や機能性食品に幅広く利用されており、母乳を構成する重要な成分の一つであることから育児粉乳などの分野での使用が主流となっている。また、腸内環境の改善、健康維持に役立つことから、成人用栄養補助食品への配合も増加している。

(1): Galacto-oligosaccharide (GOS) Market Size, Report 2023-2032 (visionresearchreports.com)

〇ベトナムのGOSパートナー訪問

KCC／KGVはヤクルト薬品工業社と共にサプライチェーンを強化し、顧客の変化する需要に応えるために、ベトナムのGOSパートナー・Asia Chemical Corporation (以降ACC)を訪問。同社とより強い関係を築き、オリゴメイト^®の高品質、安全性に基づく信頼できる原料としてお客様に理解いただくために、同原料の最新商品トレンド、エビデンス及び効果について教育を実施。これまで連携してきた育児粉乳チームに加えて、ベビーフードなど関連する部署メンバーにも幅広く同原料を理解しもらえるように展開。

〇ベビーフード製造メーカーへの展開

KCC/KGVとヤクルト薬品工業社は育児粉乳に重点を置く従来の事業に加えて、当地においてベビーフード分野にも市場拡大を図るべく提案開始。幼少期栄養の重要性を伝え、 GOS のベビーフードへの配合を訴求。プレバイオティクスとしてのGOSの特性は乳児の腸内環境の健康と免疫機能をサポートし、安全で栄養価の高い選択肢を求める親のニーズに応える。

今後もヤクルト薬品工業社と協力してプレバイオティクスに関する専門知識を活用し、乳児用栄養製品の需要の高まりに対応していく。ベビーフード市場に参入することで、KCC/KGVは健康志向の選択に向かう消費者トレンドの変化へ対応する。KGG として引き続きヤクルト 薬品工業社と連携し、オリゴメイト^® によりベトナムの健康的な食生活のサポートに貢献する。