1/ 市場概要
- 世界市場:
- 世界のプラスチック樹脂市場は、2024年から2033年の期間にCAGR 4.57%で増加し、2033年には1兆2,965億米ドルを超えると予測されています*。
- 同市場は、ポリエチレンやポリプロピレンといった多用途な素材の需要増加に支えられ、堅調な成長を遂げています。技術の進展により、これら品質・性能の向上が進む一方で、持続可能性への関心の高まりから、生分解性およびリサイクル可能な樹脂へのニーズも拡大しています。環境規制の強化や循環型経済への取り組みが、より環境負荷の少ない生産体制への移行を加速させています。
Plastic resin market size 2023 to 2033 (USD billion)
* :https://www.visionresearchreports.com/plastic-resin-market/41135
- ベトナム市場:
- Mordor Intelligence社のレポート**によると、ベトナムのプラスチック市場は2024年から2029年にかけて年平均成長率(CAGR)8.4%で増加し、2029年には1,640万トンに達する見込みです。
- プラスチック樹脂市場は、以下の要因により安定した成長を続けています。
- 包装材の成長:電子商取引(EC)の拡大や食品包装の需要増により、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)といったプラスチックの需要が高まっています。
- 自動車分野の拡大:軽量化と燃費向上を目的に、自動車業界ではプラスチック部品の採用が進んでいます。
- 技術革新:生分解性プラスチックや再生プラスチックの技術進化により、環境配慮型の製品が業界構造を変えつつあります。
- 規制強化:使い捨てプラスチックに対する規制が世界的に強化されており、企業には持続可能な代替品の開発が求められています。
- 従来型プラスチック:2024年時点でベトナム市場の約52%を占めており(下グラフ)、依然として主力のセグメントです。PE、PP、ポリスチレン(PS)、塩化ビニル樹脂(PVC)など、多様な産業で幅広く利用されています。
- エンジニアリングプラスチック:高度な性能が求められる用途に対応するセグメントであり、ポリウレタン、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリカーボネートなどが含まれます。自動車、電子機器、産業機械分野での需要があります。
- バイオプラスチック:最も成長が著しい分野であり、2024年から2029年にかけて年平均約13%の成長が予測されています。環境意識の高まりや、2030年までの使い捨てプラスチック削減を目指す政府方針が成長の後押しとなっています。大手小売業者は環境配慮型包装への転換を進めており、国内企業も生分解性製品の開発に取り組んでいます。
Vietnam Plastics Market: Market share by type segment 2024
**:https://www.mordorintelligence.com/industry-reports/vietnam-plastics-market
2/ Kanematsu Vietnamの取り組み
- ベトナムのプラスチック樹脂市場は、依然として従来型樹脂がメジャーな素材ではありますが、リサイクル材や生分解性樹脂といった持続可能性を意識した製品の拡大により、経済性に加え、環境配慮へのニーズも高まってきております。
- 弊社は、持続可能なベトナムの経済発展に貢献すべく、プラスチック樹脂分野において、
バージン材、リサイクル材、生分解性樹脂に加え、特殊添加剤を商品ランナップし幅広く展開していきます。
- 今後も、品質・技術・環境ソリューションを融合させた製品を通じて、お客様の生産最適化を支援し、環境負荷の少ない、持続可能なプラスチック産業の発展に貢献して参ります。
The future of bioplastic applications.
Typical Uses of Traditional Plastics